少額訴訟を解説してみた

裁判訴訟と聞くと、多くの人が手続きが複雑である、判決までに多くの時間や費用を要するといったイメージを持たれるのではないでしょうか。事実、従来の裁判制度では、訴訟金額が少ないときには時間や費用の面で見合わず、泣き寝入りするケースが多くありました。そこで、1998年に海外の簡便な訴訟制度を参考にし、少額の金銭トラブルの場合に限り、個人が自分で手続きを行え、費用を抑え、迅速に解決を図る制度として少額訴訟制度が誕生しました。
この制度を利用するためには、債権の目的が現金であり、またその金額が60万円以下であるという要件を満たす必要があります。また、この制度は、通常1日で審理を終え、その日のうちに判決が下されるので、控訴や反訴(被告が同じ裁判の中で、原告を相手取って新たに訴えを起こすこと)ができないという特徴があります。ただし、この制度を利用するかしないかは双方の同意によって決定します。そのため被告は、通常訴訟に移行することもでき、原告はそれを拒否できません。判決に対して控訴をすることはできませんが、異議申立をすることができます。判決により原告の言い分が認められた場合でも、被告に資力がない場合は、分割払いや、支払い猶予の判決が下される場合があります。